明日から8月。
もう秋なんですか~
所で8月末にあるイベントですが、オディッシーダンサーのスサンタさんよりダンス内容が届きました。
今回30分かなーと思ったんですが、彼女より50分躍らせてくださいとのことで、休憩をダンスの時間へ変更してお願いしました。
素敵な夜になりそうです。
★内容
1.クリシュナバンダナ
フルヤンディ(青いユリ)よ
月のように光り輝くお顔の貴方様
孔雀の羽を頭におつけになって
美しいダイヤモンドの貴方のネックレス
ハルディー(黄色)の服を身に纏い
立派なショールを身に纏い
ああ なんてお美しいんでしょう
貴方の周りではいつもたくさんのゴーピーたちや牛たちが踊っている
コ゜ーピーの目は貴方にとろけきっている
貴方様の笛の音が聞こえてくると
ゴーピーたちも牛たちも貴方に夢中
貴方様の全ては笛の音と共に神聖な光を放っていらっしゃる
クリシュナ様をお祈りします
サブダスワラパッタと呼ばれる言葉の羅列では、
クリシュナが踊っている様子を表現しています。
オリッサではクリシュナはジャガンナータの化身でもありますので、
最初にジャガンナータへの祈りが捧げられます。
2.シャバターラ
サンスクリット語で、ダシャは数字の10、アバターラとは化身を意味し、
ダシャ・アバターラで10の化身という意味です。
何の化身かというと、ヴィシュヌという神様の化身です。
この10の化身という演目は、世界が危機に瀕したとき、
ヴィシュヌが色々な化身に姿を変えて現れ、世界を救ってくれる、
というインドではとても有名なお話です。
最初の化身は魚です。嵐の海の中を、
ヴィシュヌは魚の姿になって泳いでいって悪魔に盗まれた経典を取り返します。
2番目の化身は亀です。オディッシーでは、亀をこのように手指を使って現します。
ちゃんと頭と手足がついています。
神々と悪魔が不死の霊水アムリタを海から取り出そうと、海を攪拌する際に
ヴィシュヌは大きな亀になって土台となり、作業を助けました。
3番目は大きな猪となって現れます。
海に沈みそうになった大地をその牙に乗せて持ち上げ、支えました。
4番目の化身は、半獣人です。悪魔ヒランニャカシプを八つ裂きにしました。
5番目の化身はこびとです。
魔王バリは、こびとに望むものは何でも与えると約束します。
こびとは、彼が3歩で歩けるだけの土地を求め、
バリがそれを許すとこびとは突然巨大化し、
天地を2歩でまたぎ、3歩目でバリの頭を踏んで大地に押し込みました。
6番目の化身はパルスラーマといって、手に斧を持っています。
世界がブラーミンから王族に支配されそうになったときにあらわれ、
王族を殺して人類を守りました。
7番目の化身はラーマ王子、弓の名手です。
10の頭を持つ悪魔ラーヴァナを、
空を飛ぶことの出来る猿の従者ハヌマーンと共に退治しました。
8番目の化身はバララーマといいます。
バララーマは手にスキを持っていて、クリシュナの兄としてよく知られています。
9番目の化身はブッダ、お釈迦様です。
心優しいブッダは、動物を神様に捧げるために殺すという慣習に心を痛め、
人々に愛や思いやりの精神を説いたと言われています。
最後、10番目の化身はカルキです。カルキは白い馬に乗っていて、
手には剣を持っています。カリユガと言われる暗黒時代の最後に、
全ての悪人に罰を与えるために現れます。
現代は、このカリユガだと言われています。
私たちも、カルキが現れて世界を救ってくれることを祈りましょう。
魚、亀、猪、半獣人、小人、斧を持つラーマ、
ラーマ王子、バララーマ、ブッダ、カルキ、と順に
生物の進化の過程を現しているとも言われています。
インドではクリシュナもヴィシュヌの化身と見られており、
この演目ではクリシュナの神話を表現するポーズが要所に入っています。
ベビークリシュナがギーをなめるポーズや、口の中をのぞくと全宇宙がある、というポーズなど、10種類登場します。
3.マヌダラナ
オリッサでは、ジャガンナートという土着の神様が、宇宙の主としてとても信仰されています。
オリッサの人々にとってジャガンナートは神でありながら自分の家族のような、誰よりも近しい存在。
寺院には食べ物もお金もない人々も、ジャガンナートを一目見ようとやってきます。
この演目では、2つの物語が語られます。
一つ目は、ワニと象のお話。
ある象が、神様へのお供え物にするため蓮の花を探しています。
その時、お腹をすかせたワニが象を食べようとやってきました。
象が助けを求めると、ヴィシュヌはガルーダという金色の大きな鳥に乗って現れ、
ワニを殺して象を救いました。
二つ目は、二つの国の王様の物語。
ドゥリヨダンというとても嫉妬深くわがままな王様が、隣の国の王パンダヴァをいかさまのダイスゲームで陥れます。
パンダヴァは負け続け、武器、宮殿、領土、そして妻のドロパディまで失ってしまいます。
ドゥリヨダンは、彼女の美しい長い髪の毛をひっつかまえ、
宮廷の皆が見ている前に引きずり出し、彼女の服を引き剥がして、公衆の面前で辱めようとします。
ドロパディはクリシュナ様に助けを求めます。
(オリッサでは、クリシュナはヴィシュヌ神の化身で、ジャガンナート神とも同一と信じられています)
彼女のサリーは引っ張られ続けます、ところが、そのサリーがいくら引っ張っても終わりません。
なんと、クリシュナ様はドロパディを助けるためにサリーの布を無限に長くしたのです。
ぬがせようとしていた男も疲れ果て、もうそれ以上続けることはできませんでした。
あージャガンナート様、どうか私たちをお救いください。