おはよ~ ナマステ
きれいですね。雪。
冬はこうでなくっちゃ。
母なる大地が寒くしているのだから、私たち子供は反発しないで従いましょう( ´艸`)イヒ
今日は朝から生徒さんから頂いた昔話を読んでいました。
囲炉裏を囲んで家族が話を聞いていた風景画思い浮かびました。
子供の頃から日本むかしばなしを欠かさず見ていた私。
物語・お話・絵本今でも好きです。
子供の頃「絵本読んで~」と保育士さんや母にまとわりつきしつこい子供でした。
それも母の絵本教育があったからだと思います。
そして今でも色々な想像や発想はすべて子供の頃の絵本の賜物かと。
子供達に絵本是非読んであげてください。
聞いたこと無かったのでご紹介
ダイロ(かたつむり)
中魚沼郡中里村東田尻
とんと昔あったってね。
あるところに、子どものない、おじいさんとおばあさんが、あったってね。そうして、子どもがほしくてほしくて、村の神さまに、おねがいしていたってね。
あるとき、おじいさんが、山へ木をきりにいったら、かわいらしいダイロが、山の木の枝に、くっついていたってね。おじいさんは、
「このダイロ、おれにさずかった子どもだ。」
と、うちへつれてきて、おじいさんとおばあさんは、よろこんで、だいじにして、そだてていたってね。
そうしているうちに、ダイロは、だんだん、おおきくなったってね。けれども、あるとき、おじいさんとおばあさんが、
「いくら、ダイロをこんなにおおきくしても、よめごをとってくれるわけにはいかん。つまらないものだ。これが人間だとよいのだが。」
と、しみじみ、いっていたってね。そうしたら。ダイロが、
「それでは、よめごは、おれがもらってくるて。じいさんも、ばあさんも、しんぱいすることはない。ばあさん、ばあさん。おれに、コウセン(麦をいってひいたたべもの)をこしらえてくれ。」
というたってね。
そうして、ダイロは、コウセンのふくろをもって、村のだんなさまのうちへいって、いりくちのげたに、くっついて、
「ごめんなさい。」
というたってね。うちの人が出てみたが、すがたが見えないってね。
「ごめんなさい。」
と、また、下のほうで、こえがするので、よく見たら、ダイロがいたってね。
「おう、ダイロか。なにしたってや。」
「おれを、ここのうちの、かまの火たきにでも、つかってくだされや。」
「そうか。それでは、だんなさまに、きいてくる。」
そうして、ダイロは火たきにつかってもらうようになり、よく、はたらいたってね。
そこのうちに、むすめ三人がいたってね。ダイロは、その一ばんかわいらしい、すえのむすめに目をつけて、この人をよめにほしいと、おもっていたってね。
そうして、あるばん、ダイロは、そのすえむすめのねているところへ、コウセンをもっていったってね。そうして、むすめの口のまわりから、顔に、コウセンをふりかけて、知らん顔をしていたってね。つぎの朝になって、ダイロは、かまの火をたきながら、シクンシクン、泣いていたってね。
「ダイロ、お前、どうして泣いているや。」
「おれの、だいじなコウセンを、だれか、みんな、なめてしまった。」
そういって、また、泣いたってね。
それで、それ、あれもおきてみろや、これもおきてみろや、と、みんな、おこしてみたが、だれも、コウセンをなめたものは、いなかったってね。ところが、一ばんしまいにおきてきた、すえむすめが、口から顔じゅう、コウセンだらけだったってね。
「なんだ、お前が、ダイロのコウセンをなめたかや。」
「いや、わたしは、コウセンなんか、なめない。」
「なめないといっても、その顔はなんだ。コウセンだらけだ。お前にちがいない。そんなのは、ダイロに、よめごにくれてやる。」
と、だんなさまがいわして、ダイロのよめごにきまったってね。
そうして、ダイロは、そのオカヨというむすめを、よめごにもらって、うちへかえることになったってね。ダイロは、道をあるきながら、じょうきげんで、
「雨、ふるな。
風、ふくな。
花のオカヨがとおる、とおる。」
と、うたいながら、うちへかえったってね。
「じいさん、ばあさん。おれ、よめごをもらってきた。」
「ばあさん、はやく、ゆをわかしてくれ。」
そういって、ダイロは、一ばんゆにはいってから、ワラタタキ石の上にあがって、
「オカヨ、オカヨ。そのヨコヅチ(ワラタタキツチ)で、おれをたたきつぶしてくれや。」
「わたし、いやだ。」
「いいから、たたけや。」
それで、オカヨが、ヨコヅチを、ソッと、ダイロにあてたら、
「トーン。」
と、おおきい音がして、ダイロのからだがこわれて、なかから、りっぱな、若いしゅがでてきたってね。そうして、しあわせにくらしたってね。
それでおしまい。